栃木県宇都宮市の許認可専門 女性行政書士

行政書士あさみ法務事務所

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2025.09.04

農地転用とは?手続きの流れと必要書類をわかりやすく解説

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「農地を宅地にして家を建てたい」「農地を駐車場にしたいけど手続きがわからない」「農地転用って何から始めればいいの?」

農地の活用をお考えの土地所有者様から、このようなご相談を数多くいただいております。

農地転用は、農地法による厳格な規制があり、複雑な手続きが必要なため、多くの方が戸惑われるのも無理はありません。

この記事では、農地転用の基本的な仕組みから手続きの具体的な流れ必要書類の詳細まで、土地活用を検討される方に必要な情報を分かりやすく解説します。

正しい知識と適切な手続きにより、スムーズな農地転用と理想の土地活用を実現できます。


農地転用とは

1. 農地転用の基本概念

農地転用とは、農地を農地以外の用途に変更することを指します。

具体的には、田んぼや畑を宅地、駐車場、工場用地、商業施設などに転用することで、農地法に基づいて農業委員会の届出または都道府県知事や農林水産大臣の許可が必要となります。

🌾 農地転用が必要なケース
住宅建築:農地に自宅や賃貸住宅を建設
事業用地:工場、店舗、事務所の建設
駐車場整備:月極駐車場やコインパーキング
太陽光発電:ソーラーパネルの設置
資材置場:建設資材や商品の保管場所

2. 農地転用の法的根拠

農地転用は、以下の法律により規制されています:

  • 農地法:農地転用の許可制度を規定
  • 農業振興地域の整備に関する法律:農業振興地域内の農地保護
  • 都市計画法:市街化区域・市街化調整区域の規制
  • 建築基準法:建築物建設時の制限

農地転用の種類と手続き

1. 農地法第4条申請(転用)

農地法第4条申請は、農地の所有者が自分の農地を転用する場合の手続きです。

📋 第4条申請の適用例

  • 自宅建設:自分の農地に住宅を建築
  • 事業用地:自分の農地で事業を開始
  • 駐車場経営:自分の農地を駐車場として活用
  • 資材置場:自分の農地を倉庫や置場として使用

2. 農地法第5条申請(転用目的の権利移動)

農地法第5条申請は、農地を転用目的で売買や賃貸する場合の手続きです。

🏠 第5条申請の適用例

  • 宅地分譲:農地を宅地として販売
  • 事業用地売却:農地を企業に事業用地として売却
  • 賃貸借:農地を転用目的で賃貸
  • 贈与・相続:転用を前提とした農地の承継

3. 農地法第3条と転用の違い

農地法には第3条もありますが、これは農地転用ではありません:

条項 内容 用途
第3条 農地のまま権利移動 農業継続目的
第4条 農地の転用 所有者による転用
第5条 転用目的の権利移動 売買・賃貸と転用

農地の区分と転用の可否

1. 農地区分による転用制限

農地は、営農条件や市街地化の状況により5つに区分され、それぞれ転用の可否が決まります。

⚠️ 農地区分の重要性
農地区分は転用許可の可否を左右する最も重要な要素です。
事前に農地区分を確認することが、転用手続きの第一歩となります。

農地区分 転用の可否 特徴
農用地区域内農地 原則不許可 農業振興地域内の優良農地
甲種農地 原則不許可 市街化調整区域内の良好な農地
第1種農地 原則不許可 10ha以上の集団農地等
第2種農地 条件付許可 市街地化が見込まれる農地
第3種農地 原則許可 市街地区域内または隣接する農地

2. 市街化区域内の農地

市街化区域内の農地は、農地転用許可が不要で、届出のみで転用可能です。

✅ 市街化区域のメリット

  • 転用許可不要(届出のみ)
  • 手続きが簡単・迅速
  • 転用制限が少ない
  • インフラが整備済み

⚠️ 市街化区域の注意点

  • 固定資産税が高額
  • 土地価格が高い
  • 建築制限がある場合も
  • 届出は転用後速やかに

3. 農用地区域からの除外

農用地区域内の農地を転用するには、まず農用地区域からの除外(農振除外)が必要です。

📋 農振除外の要件(5要件すべて必要)

  1. 農用地以外に適当な土地がないこと
  2. 農用地区域内の土地の農業上の効率的な利用に支障を及ぼすおそれがないこと
  3. 効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積に支障を及ぼすおそれがないこと
  4. 農用地区域内の土地改良施設の有する機能に支障を及ぼすおそれがないこと
  5. 土地改良事業等の工事が完了した年度の翌年度から起算して8年を経過していること

農地転用手続きの流れ

1. 事前準備・調査段階

農地転用手続きは、十分な事前調査から始まります。

🔍 事前調査の項目

  • 農地区分の確認:市町村農業委員会での確認
  • 都市計画の確認:市街化区域・調整区域の別
  • 用途地域の確認:建築可能な建物の種類
  • インフラ状況:上下水道・電気・ガスの整備状況
  • 接道状況:建築基準法上の道路との関係
  • 転用目的の実現可能性:計画の具体性・実現性

2. 農振除外手続き(必要な場合)

農用地区域内農地の場合、まず農振除外手続きが必要です。

手続き段階 内容 期間
申出書提出 市町村に農振除外申出書を提出 年2回程度
内部審査 市町村による除外要件の審査 3~6か月
都道府県協議 都道府県との事前協議 1~2か月
除外決定 農業振興地域整備計画の変更 1か月

3. 農地転用許可申請手続き

農振除外完了後(または不要な場合)、農地転用許可申請を行います。

申請書類の作成・収集

  • 許可申請書:農地法第4条または第5条申請書
  • 添付書類:登記事項証明書、公図、実測図等
  • 事業計画書:転用目的と具体的な計画
  • 資金計画書:事業資金の調達計画
  • 同意書:隣接地主や利害関係者の同意

申請から許可までの流れ

📅 標準的な処理期間

  1. 申請受付:市町村農業委員会(即日)
  2. 現地調査:農業委員による現地確認(1週間)
  3. 農業委員会審議:月1回の定例会で審議(1か月)
  4. 都道府県審査:都道府県での最終審査(1~2か月)
  5. 許可通知:許可書の交付(1週間)

4. 許可後の手続き

農地転用許可取得後も、重要な手続きが残っています。

手続き 内容 期限
工事着手届 転用工事開始の届出 工事開始前
地目変更登記 農地から宅地等への地目変更 転用完了後1か月以内
完了報告 転用工事完了の報告 転用完了後速やかに

必要書類の詳細

1. 基本的な申請書類

農地転用許可申請に必要な基本書類は以下の通りです:

書類名 取得先 通数 注意点
許可申請書 農業委員会 1通 第4条・第5条で様式が異なる
登記事項証明書 法務局 1通 全部事項証明書(3か月以内)
公図・地積測量図 法務局 1通 隣接地との境界明示
位置図・案内図 自作 1通 1/25,000程度の縮尺

2. 転用目的別の必要書類

転用目的により、追加で必要となる書類があります:

住宅建築の場合

  • 建築計画書:住宅の設計図・仕様書
  • 資金計画書:建築資金の調達方法
  • 住民票:申請者の住所証明
  • 建築確認申請書:建築確認済証(取得済みの場合)

事業用地の場合

  • 事業計画書:事業内容・規模・収支計画
  • 会社登記事項証明書:法人の場合
  • 営業許可証:許可が必要な業種の場合
  • 環境影響評価書:大規模事業の場合

3. 権利関係の書類

農地の権利関係を証明する書類も重要です:

📋 所有権関係

  • 権利関係人の印鑑証明書
  • 委任状(代理申請の場合)
  • 相続関係書類(相続農地の場合)
  • 共有者全員の同意書

🤝 第三者の同意

  • 隣接地主の同意書
  • 賃借人の同意書
  • 抵当権者の同意書
  • 水利組合の同意書

4. 書類作成・取得時の注意点

必要書類の準備にあたっては、以下の点に注意が必要です:

⚠️ 書類準備の注意点
書類の有効期限や記載内容の整合性に十分注意してください。
不備があると申請が遅延し、予定通りの転用ができない可能性があります。

注意項目 内容 対策
有効期限 証明書類は3か月以内 申請直前に取得
記載内容の統一 地番・面積・所有者名等 登記簿と現況の確認
押印・署名 実印・認印の使い分け 事前に確認・統一

転用許可の判断基準

1. 立地基準(農地区分)

農地転用許可の判断は、まず立地基準(農地区分)により決まります。

🏞️ 立地基準の考え方

  • 優良農地の確保:食料生産基盤の保護
  • 農業投資の保護:土地改良事業等の投資効果維持
  • 計画的土地利用:都市計画との整合性
  • 周辺農地への影響:営農環境の保全

2. 一般基準(事業の確実性)

立地基準をクリアした場合、一般基準による事業の妥当性が審査されます。

審査項目 判断基準 確認事項
転用の必要性 他に適当な土地がないこと 代替地の検討状況
事業の確実性 事業実施の確実性 資金計画・許認可の見通し
面積の妥当性 転用面積の適正性 事業計画との整合性
周辺への影響 営農条件への悪影響がないこと 日照・通風・排水等への配慮

3. 許可が困難なケース

以下のような場合は、転用許可が困難または不可能です:

  • 農用地区域内農地:農振除外ができない場合
  • 土地改良事業施行地:事業完了後8年未経過
  • 集団農地の中心部:周辺農地への影響が大きい
  • 事業計画が不明確:具体性・実現性に欠ける
  • 資金計画が不十分:事業資金の調達見込みなし

農地転用でよくある失敗例

1. 事前調査不足による失敗

適切な事前調査を怠ると、重大な問題が発生する可能性があります。

⚠️ 事前調査不足の典型例
「農地転用許可が取れると思っていたが、農用地区域で除外が困難だった」
「建築確認が取れず、住宅建築ができなかった」

よくある失敗パターン

失敗例 原因 対策
農振除外不可 農用地区域の確認不足 事前に農振図面で確認
建築不可判明 建築基準法の確認不足 都市計画・接道条件の確認
隣地トラブル 事前説明・同意取得不足 早期の近隣説明・合意形成

2. 書類不備による申請遅延

書類の不備は申請の大幅な遅延を招きます。

📋 書類不備の典型例

  • 測量図面の不正確:現況と図面の不一致
  • 同意書の不備:必要な同意者の漏れ
  • 事業計画の不明確:具体性に欠ける計画
  • 資金証明の不足:資金調達の根拠不明

3. 許可後の義務違反

農地転用許可取得後の義務を怠ると、重大な法的責任を負います。

  • 転用期限違反:許可から3年以内の転用義務
  • 用途変更違反:許可された用途以外での使用
  • 面積超過違反:許可面積を超える転用
  • 届出義務違反:完了報告等の届出義務

農地転用の費用・期間

1. 手続きに要する期間

農地転用の所要期間は、農地の種類や転用目的により大きく異なります。

農地の種類 所要期間 主な手続き
市街化区域内農地 1~2週間 届出のみ
第3種農地 2~3か月 農地転用許可申請
第2種農地 3~4か月 農地転用許可申請
農用地区域内農地 6か月~1年 農振除外→転用許可

2. 手続きに要する費用

農地転用に必要な費用は、手続きの種類や専門家への依頼により変動します。

💰 公的手数料

  • 農地転用許可申請:無料
  • 農振除外申請:無料
  • 登記事項証明書:600円
  • 公図・測量図:450円

📋 専門家費用

  • 行政書士報酬:10~30万円
  • 土地家屋調査士:5~15万円
  • 測量費用:20~50万円
  • 司法書士:3~5万円

3. その他の関連費用

農地転用に付随して発生する可能性のある費用も考慮が必要です:

  • 造成工事費:土地の整地・盛土・切土
  • インフラ整備費:上下水道・電気・ガスの引込み
  • 道路整備費:接道条件改善のための道路整備
  • 補償費:近隣への影響に対する補償

専門家活用のメリット

1. 行政書士による支援

農地転用手続きは複雑なため、行政書士による専門的支援が効果的です。

✅ 行政書士の支援内容

  • 農地区分・転用可能性の調査
  • 申請書類の作成・提出
  • 関係機関との協議・調整
  • 許可後の手続き支援

🎯 専門家活用のメリット

  • 手続きの確実性向上
  • 期間短縮・効率化
  • リスクの回避
  • 総合的なアドバイス

2. 関連専門家との連携

農地転用は多くの専門分野にまたがるため、関連専門家との連携が重要です。

専門家 担当業務 連携のタイミング
土地家屋調査士 測量・境界確定・地目変更 申請前・許可後
司法書士 所有権移転・抵当権設定 売買・融資時
建築士 建築計画・建築確認申請 建築目的の場合
税理士 税務対策・資金計画 事業計画段階

3. ワンストップサービスの活用

複数の専門家が連携したワンストップサービスにより、効率的な農地転用が可能です。

  • 総合的な企画・提案:土地活用の最適化
  • 手続きの一元管理:窓口の統一による効率化
  • スケジュール調整:関連手続きの適切な順序
  • 費用の最適化:トータルコストの抑制
  • アフターフォロー:転用後の継続サポート

まとめ

農地転用は、土地の有効活用を実現する重要な手続きですが、農地法による厳格な規制複雑な手続きが必要となります。
成功のためには、正確な現状把握と計画的な手続きが不可欠です。

農地転用成功のポイント:

  • 事前の十分な調査と検討
  • 農地区分と転用可能性の正確な把握
  • 関係法令との整合性確保
  • 必要書類の適切な準備
  • 専門家との効果的な連携

また、手続きの複雑性失敗時のリスクを考慮すると、専門家のサポートを活用することが、確実で効率的な農地転用の実現につながります。

農地転用は単なる手続きではなく、土地の将来価値を最大化する重要な投資として捉え、長期的な視点で取り組むことが成功の鍵となります。

農地転用のご相談は

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豊富な実務経験により、確実で効率的な農地転用を実現します。

  
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