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経審の点数を上げるには?評価アップに繋がる具体的対策まとめ
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「経営事項審査を受けたが、思ったより点数が伸びなかった」「来年はもう少し評価を上げたいが、どこを改善すればいいのかわからない」。公共工事に取り組む建設会社では、こうした悩みがとても多いです。経審は一度受けて終わりの手続ではなく、毎年の経営や労務管理、技術者管理の積み重ねが点数に反映される仕組みです。
ただ、経審の点数アップと聞くと、「売上を増やすしかないのでは」と考えてしまう方も少なくありません。もちろん完成工事高は重要ですが、実際にはそれだけではありません。技術職員の配置や資格管理、元請完成工事高、法定外労災、建退共、退職金制度、経理体制、防災協定、建設機械の保有状況など、改善できる項目はいくつもあります。
経審の点数を上げるために大切なのは、申請直前に慌てて動くことではなく、自社の評価項目を分解して「どこなら現実的に伸ばせるか」を見極めることです。特に栃木や宇都宮で公共工事の受注を広げたい会社にとって、経審は単なる書類仕事ではなく、受注戦略そのものに関わる重要なテーマです。
目次
経審の点数はどこで決まるのか
経審の総合評定値であるP点は、経営規模のX、経営状況のY、技術力のZ、その他審査項目(社会性等)のWをもとに算出されます。つまり、点数アップを考えるなら、まずは「自社の点数がどの項目で決まっているか」を把握することが出発点です。
ここで大切なのは、すべての会社が同じ方法で点数を上げるわけではないということです。完成工事高の伸びしろが大きい会社もあれば、技術者の整理やW項目の加点で改善しやすい会社もあります。経審対策は、会社ごとの現状分析から始めるのが基本です。
たとえば、売上規模は十分あるのに技術職員の区分整理ができていない会社ではZが伸びにくくなりますし、反対に売上はそこまで大きくなくても、W項目の取りこぼしが少ない会社は安定して点数を確保しやすくなります。
| 項目 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| X | 完成工事高、自己資本額、利払前税引前償却前利益など | 会社規模や基礎体力に関わる項目です。 |
| Y | 経営状況分析による財務評価 | 収益性や財務健全性が反映されます。 |
| Z | 技術職員数、元請完成工事高 | 資格者管理や元請比率の見直しが重要です。 |
| W | 社会性等、防災、経理、建設機械、各種制度の状況 | 実務改善によって加点を取りやすい項目です。 |
POINT|点数アップの第一歩は「弱い項目の特定」です
経審の点数は一つの行動だけで大きく変わるとは限りません。まずはX・Y・Z・Wのどこに改善余地があるかを見極め、そのうえで優先順位をつけて対策を進めることが重要です。
1. 売上だけでは点数は決まらない
完成工事高は重要ですが、売上が増えても技術者管理や社会性等の加点が弱いままだと、期待したほどP点が伸びないことがあります。特に公共工事を継続受注したい会社では、売上以外の管理体制が差になりやすいです。
2. 取りやすい加点から着手するのが現実的
完成工事高を短期間で大きく増やすのは簡単ではありませんが、W項目の整理や技術職員情報の見直しは、比較的着手しやすいことがあります。点数アップの対策は、すぐ動ける部分から進めるのが実務的です。
X・Yを改善するための具体策
Xは経営規模、Yは財務状況に関する評価です。ここは「経営そのもの」に近い項目なので、短期間で急激に変えるというより、決算内容や受注構成を見直しながら積み上げていく対策が中心になります。
X1では完成工事高が大きな要素になります。受審業種ごとにどの完成工事高を選択するか、二年平均・三年平均のどちらが有利かなど、業種別の整理も重要です。単に売上全体を見るのではなく、どの業種にどう配分されるのかまで確認する必要があります。
X2やYでは、自己資本や利益の状況、財務の安定性が評価に影響します。赤字や債務超過を避けることはもちろんですが、決算の作り方そのものではなく、実際の経営改善によって財務内容を整えていく視点が大切です。
メリット|X・Y対策で得られる効果
- 完成工事高の整理により、受審業種ごとの評価を高めやすくなる
- 自己資本や利益の改善が、経審だけでなく経営の安定にもつながる
- 財務体質を整えることで、翌年以降の点数管理がしやすくなる
1. 完成工事高の配分を見直す
複数業種を扱っている会社では、どの業種で受審するのか、完成工事高をどう整理するのかが重要です。たとえば、今後公共工事で強化したい業種があるなら、その業種での実績管理を早めに意識しておく必要があります。
2. 自己資本と利益の安定を意識する
短期的な数字合わせではなく、利益の残し方や財務体質の安定が評価に影響します。建設業では資金繰りの波が大きいこともあるため、経審対策としても日頃の財務管理が欠かせません。
3. 経営状況分析の結果を放置しない
Y点は分析機関から結果が出ますが、その内容を見ずに終える会社もあります。負債抵抗力や収益性が弱いなら、翌年までにどこを改善するかを検討する材料にすることが重要です。
Z点アップに直結する技術者と元請実績の対策
Zは技術力の評価で、技術職員数と元請完成工事高が中心になります。経審の点数アップを考えるうえで、実務上もっとも改善余地が見えやすい項目の一つです。特に、資格者がいるのに評価に十分反映できていない会社は少なくありません。
技術職員については、資格区分、業種との対応、常勤性、所属状況の整理が必要です。せっかく有資格者がいても、資料管理が不十分だったり、受審業種との関係が整理できていなかったりすると、本来の評価につながりません。
また、元請完成工事高も重要です。下請中心の会社では、この部分が伸びにくくなります。もちろんすぐに元請案件を増やせるとは限りませんが、今後の営業方針として「どの工種で元請比率を高めるか」を意識すると、経審上の評価にもつながります。
1. 技術者台帳を経審向けに整える
資格証、監理技術者資格者証、実務経験の整理、所属状況などを一覧化し、受審業種ごとにどう評価対象になるのかを把握しておくことが重要です。申請直前に確認を始めると漏れが起きやすくなります。
2. 若手育成と資格取得を計画的に進める
今いる技術者だけでなく、将来の資格者をどう育てるかも重要です。若手に資格取得を促し、経験年数を見ながら計画的に育成することは、Z点だけでなく会社の継続性にもつながります。
3. 元請案件の管理を明確にする
経審では元請完成工事高が評価対象になるため、元請と下請を曖昧に管理していると不利になりやすいです。実績管理の時点から、契約形態や工種別の区分を明確にしておくことが大切です。
POINT|Z点は「人の管理」で差がつきやすい項目です
技術者が足りないというより、技術者情報の整理不足で本来の点数を取り切れていない会社は少なくありません。資格・所属・工種との関係を整理するだけでも、見直し効果が出ることがあります。
W点を上げるための実務対策
Wはその他審査項目、いわゆる社会性等の評価です。ここは、経審の点数アップを考えるうえで特に見直し効果が出やすい項目です。建退共、退職金制度、法定外労災、防災活動、経理体制、建設機械の保有状況、規格認証、担い手確保の取組など、日頃の会社運営が点数に直結します。
近年の改正では、担い手確保や就業履歴の蓄積に関する取組、建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度、建設機械の評価対象の見直しなど、Wの中でも人材確保や災害対応力に関する項目が重視される流れが強まっています。その一方で、社会保険加入に関する従来の評価項目は、許可要件との関係から見直しが入っています。
つまり、W点を上げるには、制度加入や設備保有の有無だけでなく、「今の制度で何が加点対象になっているか」を毎年確認し、必要資料を揃えられる状態にしておくことが重要です。
メリット|W点対策は現実的に取り組みやすい
- 売上増より短期間で着手しやすい項目が多い
- 労務管理や経理体制の整備が会社全体の健全化につながる
- 防災や担い手育成など、対外的な信頼向上にも結びつきやすい
1. 建退共・退職金制度・法定外労災を見直す
このあたりはW点で基本となる項目です。未加入なら加入を検討し、加入済みなら証明資料や運用実態を確認しておく必要があります。制度があっても、申請時に必要資料が揃わなければ評価につながりません。
2. CPD・資格研修・若手育成の記録を残す
知識や技能向上の取組、若手の育成確保は、今後も重視されやすい部分です。社内研修や外部講習の受講、資格取得支援などを実施しているなら、証明できる形で記録を残すことが重要です。
3. 就業履歴管理や自主宣言制度も確認する
就業履歴の蓄積に関する取組や、建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度は、近年のW項目の中でも見落とされやすいポイントです。自社が対象になるのか、必要な手続や証明は何かを早めに確認しておくと、加点機会を逃しにくくなります。
4. 建設機械の保有状況を棚卸しする
対象機械を保有していても、検査や証明の要件を満たしていなければ評価対象になりません。保有機械の種類、検査状況、証明資料を定期的に見直すことで、W7の取りこぼしを減らせます。
CAUTION|W点は「加入しているだけ」では足りません
建退共や法定外労災、各種認証、建設機械の保有などは、申請時に証明資料を出せて初めて評価につながります。制度加入の事実と、申請で使える資料管理は分けて考える必要があります。
点数アップのためのチェックリスト
経審の点数を上げたいときは、「何となく改善する」のではなく、項目ごとに確認することが重要です。以下のチェックリストは、毎年の経審準備や社内ミーティングでそのまま使いやすい内容にしています。はい/いいえで確認しながら、自社の改善余地を探してみてください。
特に、経審の結果が出たあとに前年と比較し、「下がった項目」「伸ばせる項目」を見つけておくと、翌年の行動計画に落とし込みやすくなります。
- 受審業種ごとの完成工事高を適切に整理できている
- 技術職員の資格・所属・受審業種との関係を一覧化している
- 元請完成工事高を継続的に管理できている
- 建退共、退職金制度、法定外労災の加入と証明資料を確認できる
- 若手育成、講習受講、就業履歴管理の記録を残している
- 防災協定、建設機械、経理体制、認証制度などW項目を毎年見直している
| 項目 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 完成工事高 | 業種別の整理、平均年数の選択 | X対策の基本であり、受審戦略に直結します。 |
| 技術者管理 | 資格、常勤性、受審業種との対応確認 | Z点アップで見直し効果が出やすい部分です。 |
| 元請比率 | 元請完成工事高の確保と実績管理 | 下請中心の会社は今後の営業方針も含めて検討が必要です。 |
| W項目 | 制度加入、機械、経理、防災、認証など | 加点対象の見落としがないか、毎年の確認が重要です。 |
1. よくあるケース
「毎年同じように申請しているのに点数が伸びない」という会社では、前年との比較ができていないことがあります。結果通知書を見て、どの項目が変動したかを把握するだけでも次の対策が見えやすくなります。
2. まずは取りこぼし防止から始める
新しい制度に次々対応する前に、今すでに持っている資格者、加入済み制度、保有機械、社内規程などが適切に評価対象になっているかを見直すことが大切です。点数アップは、まず取りこぼしをなくすところから始まります。
経審対策で失敗しやすい注意点
経審の点数アップを目指すときに注意したいのは、申請テクニックだけでどうにかしようとしないことです。経審は、実際の経営や会社運営の実態を数字に反映する制度なので、事実に基づく整理と改善が前提になります。
また、改正が入りやすい項目もあるため、去年までの知識だけで対応するとズレが出ることがあります。特にW項目は見直しの影響を受けやすいため、毎年の基準確認が重要です。令和8年7月1日以降の申請では、W項目の一部に改正が入っているため、過去の感覚のまま進めないほうが安全です。
さらに、経審の点数だけを追いかけて、本来の経営判断と合わない対策を取るのも避けたいところです。自社の受注戦略、工種、会社規模に合わせて、無理のない改善を積み重ねることが大切です。
1. 書類だけ整えて中身が伴っていない
経審は、証明資料が必要である一方、実態が伴わない対策では意味がありません。制度加入、育成計画、経理体制などは、会社の運用として定着していることが重要です。
2. 毎年の基準確認をしていない
「去年と同じ資料でよいだろう」と考えると、改正や様式変更、評価項目の見直しに対応できないことがあります。経審は継続管理が必要な手続です。
3. 点数だけ見て受注戦略と結びつけていない
P点は重要ですが、どの発注者のどの工種を狙うのか、格付との関係はどうかまで考えないと、改善の方向が定まりません。経審対策は、営業戦略とセットで考えることが大切です。
よくある質問
最後に、経審の点数アップについて特によくいただく質問をまとめます。自社に合った改善方法を見つけるための参考にしてください。
経審の点数を上げるには、まず何から始めればよいですか。
まずは直近の結果通知書を見て、X・Y・Z・Wのどこが弱いかを整理することです。そのうえで、技術者管理やW項目のように比較的着手しやすい部分から見直すのが現実的です。
売上が少ない会社でも点数アップは可能ですか。
可能です。完成工事高には限界があっても、技術者区分の見直しやW項目の加点整理によって評価を高められる余地があります。
W点は毎年同じように取れますか。
毎年同じとは限りません。制度改正や証明資料の状況で評価が変わることがあるため、毎年の確認が必要です。特に最近は担い手確保や建設機械関連などで見直しが入っています。
行政書士に相談すると、どこまで整理してもらえますか。
直近の経審結果を見ながら、どの項目に改善余地があるか、必要書類や管理体制をどう整えるかを整理しやすくなります。建設業許可や決算変更届との関係も含めて確認できるのが強みです。
POINT|経審の点数アップは「会社の整備」で実現します
技術者管理、財務管理、制度加入、経理体制、防災や担い手育成の取組を積み上げることで、点数は改善しやすくなります。経審対策は、会社を強くする取り組みそのものでもあります。
経審の点数を上げたいと考えたときは、単に申請書を作るだけではなく、自社の管理体制を見直す機会と捉えることが大切です。特に、建設業許可、決算変更届、経審、入札参加資格を継続して管理していく会社では、毎年の運用の質がそのまま評価につながります。
「自社はどこを直せば点数が上がるのか」「来年の受審までに何を整えるべきか」「公共工事の受注戦略と合わせて経審対策を考えたい」という場合は、早めに整理しておくと改善の道筋が見えやすくなります。
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