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行政書士法改正(2026年施行)で何が変わる?業務範囲と企業への影響を解説
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「2026年施行の行政書士法改正で何が変わったのか」「会社として何か対応が必要なのか」「今まで依頼していた申請サポートのやり方は問題ないのか」。このあたりは、許認可や官公署手続に関わる企業ほど気になるポイントです。特に、建設業、産廃、古物商、在留資格、補助金、各種届出など、行政手続と日常的に関わる会社では、法改正の影響を正しく理解しておくことが重要です。
今回の行政書士法改正は、単に行政書士の内部ルールが変わったという話ではありません。行政書士の使命や職責が法律上明確になり、デジタル社会への対応が位置付けられたほか、特定行政書士の業務範囲の見直し、無資格者による有償の申請代行・書類作成への規制の趣旨の明確化、法人に対する両罰規定の整備など、企業実務にも関わるポイントが含まれています。
つまり、今回の改正は「行政書士に何を頼めるのか」「どこまでが適法な外注なのか」「企業が手続を依頼するときに何を確認すべきか」を考えるうえで、大きな意味を持つ改正です。
目次
2026年施行の行政書士法改正で何が変わったのか
今回の改正で押さえておきたいポイントは、大きく分けて5つあります。1つ目は、行政書士の使命が法律上明文化されたことです。2つ目は、行政書士の職責とデジタル対応への取組が明記されたことです。3つ目は、特定行政書士の業務範囲が広がったことです。4つ目は、無資格者による有償の申請代行や書類作成に対する規制の趣旨がより明確になったことです。5つ目は、その違反に関して法人にも罰則が及ぶ両罰規定が整備されたことです。
これまでも行政書士には一定の業務独占がありましたが、今回の改正では、その考え方がより明確に示されました。特に企業に関係が深いのは、「会費」「手数料」「コンサル料」「商品代金」など、どのような名目であっても、実質的に報酬を得て官公署提出書類などの作成を業として行う行為は問題になり得るという点です。
たとえば、補助金申請、許認可申請、各種届出について、無資格の事業者が実質的に書類作成や申請代行を有償で行っているケースでは、依頼する企業側も契約内容や支援範囲を慎重に確認する必要があります。今回の改正は、その線引きをより明確に理解するための重要な改正といえます。
| 改正ポイント | 内容 | 企業への関係 |
|---|---|---|
| 使命の明文化 | 行政書士が国民の権利利益の実現に資する法的専門職であることを明文化 | 行政手続を依頼する際の専門職としての位置付けがより明確になります。 |
| 職責・デジタル対応 | 法令・実務への精通、公正誠実な業務、情報通信技術の活用努力を明記 | オンライン申請や電子手続への対応力を重視して依頼先を選びやすくなります。 |
| 特定行政書士の範囲拡大 | 不服申立代理の対象が、行政書士が作成できる書類に係る許認可等へ拡大 | 許認可で問題が生じたときに、より継続的な支援を受けやすくなります。 |
| 業務制限規定の趣旨明確化 | 無資格者による有償業務について「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」と明文化 | 外注先の業務範囲と契約内容の確認がより重要になります。 |
| 両罰規定の整備 | 違反行為者だけでなく、一定の場合に法人等にも罰則が及ぶ仕組みを整備 | 申請サポートの外注先が適法に業務を行っているか確認する必要があります。 |
POINT|今回の改正は企業実務にも関係があります
行政書士法改正は、行政書士だけの話ではありません。許認可や補助金、届出などを外部へ依頼する企業にとって、「誰に」「どこまで」頼めるのかを見直すきっかけになる改正です。
1. 施行日は2026年1月1日
今回の改正法は、2026年1月1日から施行されています。そのため、2026年以降に外注する行政手続や申請サポートについては、従来以上に適法性の確認が重要になります。
2. 企業が注目すべきなのは「依頼先」と「継続支援」
法改正の内容を企業目線で見ると、依頼先の選び方と、申請後の不服申立てや再対応まで含めた支援体制が大きなポイントになります。単発の書類作成だけでなく、その後の行政対応まで見据えておく必要があります。
行政書士の使命・職責が明確になった意味
今回の改正では、行政書士が国民の権利利益の実現に資する法的専門職であることが法律上明確になりました。これにより、行政書士が単なる書類代行者ではなく、法的な知識に基づいて行政手続を支える専門職であることが、よりはっきり示された形になります。
また、デジタル社会の進展を踏まえ、情報通信技術の活用が行政書士の職責の一部として位置付けられた点も重要です。今後は、紙中心の手続だけでなく、オンライン申請、電子署名、各種ポータルを使った申請などに対応できることが、実務上ますます求められます。
企業にとっては、行政手続を依頼する相手に対して、単に書類を書いてもらうだけではなく、制度の理解、オンライン対応力、行政とのやり取りの正確性まで期待しやすくなるという意味があります。
1. デジタル対応は企業にもメリットがある
たとえば、建設業許可や在留資格、各種補助金申請では、オンライン手続が増えています。デジタル対応に強い行政書士へ依頼することで、郵送中心よりもスムーズに進めやすくなる場面があります。
2. 専門職としての説明責任も重くなる
使命と職責が明文化されたことで、行政書士にはより高い専門性と説明力が求められます。企業側としても、単に料金だけで選ぶのではなく、制度理解と対応力を見て依頼先を選ぶことが大切になります。
特定行政書士の業務範囲はどう広がったのか
今回の改正で特に実務上の影響が大きいのが、特定行政書士の業務範囲の見直しです。特定行政書士は、一定の研修を経た行政書士で、行政不服申立ての代理を行える資格を持ちます。
改正前は、特定行政書士が代理できる範囲について、本人が「作成した」官公署提出書類に係る許認可等に関するものが中心でした。今回の改正では、その対象が、行政書士が「作成することができる」官公署提出書類に係る許認可等へと広がりました。
この違いは、企業実務では小さく見えて大きな意味があります。つまり、最初の申請を別の人が行っていた場合や、自社対応していた場合でも、その後の不許可、却下、条件付き許可などについて、特定行政書士がより継続的に関与しやすくなったのです。
メリット|特定行政書士の範囲拡大で期待できること
- 申請後に不許可や不利益処分が出た場合でも、継続して相談しやすくなる
- 許認可と不服申立てを切り分けず、一体的に検討しやすくなる
- 企業側の相談窓口を一本化しやすくなる
1. 許認可で問題が起きたときの継続支援がしやすい
たとえば、更新不許可、営業停止に関わる処分、不利益な許認可判断などが出た場合、最初の申請実務を理解する専門職が、その後の不服申立てまで視野に入れて支援しやすくなります。
2. 企業側は「申請後の対応力」まで見て依頼先を選びたい
申請が通ることだけを前提に依頼先を選ぶのではなく、もし想定外の処分や判断が出たときに、どこまで伴走できるのかも重要です。今回の改正は、その視点を持つきっかけになります。
無資格者による有償業務への規制が明確化された影響
企業にとって最も注意したいのが、この部分です。改正では、行政書士または行政書士法人でない者が、他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て、官公署提出書類などの作成を業として行うことについて、その規制の趣旨がより明確になりました。
ここで大切なのは、名目が「コンサル料」「手数料」「サポート費」「顧問料」などであっても、実質として報酬を得て申請書類の作成や提出代行の中核部分を担っていれば、問題になり得るという点です。近年、補助金、給付金、在留資格、建設業許可、産廃許可などの分野で、資格のない事業者が実質的な申請代行を行うケースが見られたことが背景にあります。
企業としては、「安いから」「実績があると言っていたから」という理由だけで依頼すると、後で手続の有効性や適法性の面でリスクを抱えることがあります。特に、申請内容の正確性が重要な許認可では、誰がどこまで関与するのかを明確にしておく必要があります。
CAUTION|「コンサル契約だから大丈夫」とは限りません
申請書類の作成や官公署提出の中核部分を、無資格者が有償で担っている場合は注意が必要です。料金名目ではなく、実際に何をしているかで判断される点を理解しておくことが大切です。
1. よくあるケース
「申請は本人名義だが、実際の書類作成は外部コンサルが全部やっていた」「補助金申請のサポートと言われたが、実際には提出書類の構成と文章作成まで丸ごと任せていた」。このようなケースでは、依頼内容の整理が必要です。
2. 適法な役割分担を意識することが重要
企業が外部の支援を受けること自体が問題なのではありません。問題は、行政書士でない者が、行政書士業務に当たる部分を有償で業として行っていないかという点です。依頼前に、支援範囲を必ず確認することが重要です。
両罰規定の整備で企業は何に注意すべきか
今回の改正では、業務制限違反や名称使用制限違反などについて、行為者本人だけでなく、その者が属する法人等にも罰則が及ぶ両罰規定が整備されました。これは、無資格で有償の申請代行や書類作成を行っていた個人だけでなく、その事業を行う法人も対象になり得るということです。
ここで注意したいのは、一般の依頼企業が一律に直ちに処罰対象になるとまでは言えない点です。企業として重要なのは、自社が利用する外注先が適法に業務を行っているかを確認し、問題のあるスキームに巻き込まれないようにすることです。
また、行政手続は一度問題が起きると、単なる再提出では済まない場合があります。許認可の取得時期がずれたり、事業開始に影響したり、追加資料の説明に時間がかかったりすることもあります。依頼先の適法性を確認することは、単なる法令順守だけでなく、事業スケジュールの安定にもつながります。
1. 外注先の確認ポイント
誰が書類を作るのか、誰が官公署とのやり取りをするのか、報酬の中身は何か、行政書士または行政書士法人が正式に関与しているのか。このあたりは契約前に確認しておきたいポイントです。
2. 企業の内部管理にも関わるテーマ
総務担当者や経営者が、「外に任せたから大丈夫」と考えてしまうとリスク管理が甘くなります。特に継続的に許認可を扱う企業では、依頼ルールを社内で決めておくと安心です。
企業が今後見直したい実務ポイント
今回の改正を受けて、企業が見直したいのは「行政手続の外注ルール」です。どの手続を自社で行い、どの手続を外部専門家に依頼するのか、依頼するなら誰に何を頼むのかを整理しておくと、トラブルを防ぎやすくなります。
特に、建設業許可、経審、入札参加資格、産廃許可、古物商許可、在留資格関連、各種補助金などは、単発ではなく継続管理が必要な手続です。そのため、申請時だけ安く外注するのではなく、更新や変更届、行政対応まで含めて支援を受けられる体制を作ることが重要です。
また、デジタル化が進むなかで、オンライン申請や電子データ管理に対応できるかも依頼先選びの重要な視点になります。今回の法改正は、企業が行政手続の外注を見直すよいタイミングともいえます。
- 現在依頼している申請サポートが、誰の資格で行われているか確認する
- 料金名目ではなく、実際の業務内容を確認する
- 不許可や追加対応が出たとき、誰が継続対応するのか確認する
- オンライン申請やデジタル手続への対応可否を確認する
- 更新や変更届まで含めて伴走できる体制かを見る
| 確認項目 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 依頼先の資格 | 行政書士または行政書士法人が正式に関与しているか | 無資格者による有償業務のリスクを避ける基本です。 |
| 支援範囲 | 書類作成、提出、補正対応、更新管理まで含むか | 単発支援か継続支援かで選び方が変わります。 |
| 不服対応 | 処分や不許可が出た場合の相談先があるか | 特定行政書士の関与も含めて確認したいポイントです。 |
| デジタル対応 | オンライン申請、電子データ対応が可能か | 今後の行政手続では特に重要性が高まります。 |
1. 建設業の企業にとっての影響
建設業許可、決算変更届、経審、入札参加資格申請などは、継続管理が前提の手続です。今回の改正を機に、外注先が適法かつ継続支援に強いかを見直す価値があります。
2. 中小企業ほど依頼先の見極めが重要
社内に専門部署がない中小企業ほど、外部支援への依存度は高くなります。その分、依頼先選びを間違えると影響も大きくなりやすいため、今回の改正内容は特に重要です。
よくある質問
最後に、今回の行政書士法改正について企業からよく出る質問をまとめます。外注や許認可管理の見直しの参考にしてください。
2026年施行の改正で、企業がすぐ対応しなければならないことはありますか。
まずは、現在依頼している申請サポートの内容と依頼先の資格を確認することが重要です。特に、無資格者が有償で申請書類作成や提出代行の中核部分を担っていないかは見直したいポイントです。
コンサル会社に申請支援を頼むこと自体は違法ですか。
外部支援そのものが直ちに違法というわけではありません。ただし、行政書士でない者が報酬を得て、官公署提出書類の作成やその中核部分を業として行う場合は注意が必要です。実際の業務内容を確認することが大切です。
特定行政書士の業務範囲拡大で、企業にどんなメリットがありますか。
申請後に不許可や不利益処分が出た場合でも、許認可実務に詳しい専門職へ継続して相談しやすくなる点がメリットです。最初の申請と、その後の行政対応を切り離さず考えやすくなります。
デジタル社会への対応が明記されたことで、企業側の手続も変わりますか。
企業に直接新しい義務が課されるというより、行政書士に対してオンライン申請やデジタル手続への対応力がより求められる方向です。企業としては、依頼先のデジタル対応力を確認する価値が高まります。
POINT|法改正をきっかけに、依頼体制を見直すのがおすすめです
許認可や届出を扱う企業は、「今まで通り」で進めず、依頼先の資格、支援範囲、デジタル対応、不服対応まで含めて見直すことで、より安全で安定した手続運用につなげやすくなります。
今回の行政書士法改正は、行政書士の立場だけでなく、企業の行政手続の進め方にも影響する内容です。特に、建設業や各種許認可を扱う会社では、依頼先の選び方や外注体制の見直しが重要になります。
「うちの外注先は適法なのか」「建設業許可や届出を今後どう管理すべきか」「申請から更新までまとめて相談できる先を探したい」とお考えの場合は、早めに整理しておくと安心です。
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